第二篇--正に身を焼かれようとした時、風の如き早耳小僧のために百面童子は難を遁れた。怒った主膳は、左門の弟の善右衛門と娘雪絵を捕えようとし、善右衛門は百面童子に救われたが、雪絵は鉄之助が穏してしまった。しかし主膳は婆天連坊のためにマリヤ姫を奪われた。婆天連坊は今度は牢に閉じこめてある右源太に鏡の在処を云わせようと責めた。左源太は番兵に化けて忍びこみ弟とマリヤ姫を救ったが、婆天連坊に追いつめられた。この時百面童子が姿を見せたが婆天連坊の鉄砲のため堀に転落した。鉄之助は雪絵をある洞窟に連れて来たが、そこで左門が鎖でしばられたまま岩を掘らされていた。こうして鏡のところ迄穴を通じさせようとしたのだ。この時再び百面童子が現われて鉄之助を追った。その後左源太が駈けつけて父左門との再会を喜んだが、鉄之助は引返して洞窟の中の三人を生埋めにしようとした。